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今、「ポテンシャル採用」が注目を集めています。企業にとっては、どのようなメリットがあり、また、どのような注意すべき点があるのでしょうか。また、求職者としてポテンシャル採用をされる立場になるためには、自身のどんな点を強調してアピールすればいいのか、まとめました。
ポテンシャル(potential)とは「潜在能力」を意味する言葉です。つまり、今現在では身についていないけれども、将来的に学習や経験を積んで成長していくことによって、会社の期待する能力が身につくであろうと考えて採用するのが、ポテンシャル採用です。
多くの場合は、新卒やそれに準じる若手の求職者について、将来性に期待して採用することを指します。
これに対比される言葉が「キャリア採用」です。過去の職務経験や実績で判断し、自社でも同等以上の活躍をしてくれるだろうと期待して採用するのです。中途採用の場合は、ほとんどがキャリア採用となるでしょう。
どの会社も、優秀な人材を確保したいですし、そのための採用活動費や人件費はできるだけ抑えたいのが本音でしょう。
ただし、経験が豊富で過去に卓越した実績を出している、優秀で即戦力となりうる人材は、転職市場では言うまでもなく人気を集めます。その場合、給与などの待遇がいい会社へ希望が集中してしまいがちです。
無理をして優秀な人材を確保しても、人件費などのコストが高騰してしまい、リスク要因になりえます。その優秀な即戦力人材が営業担当者であれば、給与を歩合制とすることなどで、即座にコストを回収できるかもしれません。ただ、会社の利益に直接的に結びつかないセクションであれば、コストの回収に時間がかかることもあるでしょう。
その点、ポテンシャル採用によれば、職務経験はないけれども、優秀だと思われる将来性の高い学生を先回りして確保することができます。新入社員ですので、初期の人件費を低く抑えることもできます。そして、会社の社風などを理解しながら優秀な人材が年々成長していくにつれて、会社に大きな利益をもたらす可能性に期待できるのです。
論理的思考力が高い人材であったり、物事の考え方に柔軟性がある人材であったり、優秀なポテンシャル人材は前例に囚われすぎず、新しい課題に対しても前提条件からの推論などを用いて適切に取り組んでいくことができるのです。会社が新業態などに進出する場合などに、論理的思考力の高いポテンシャル人材は重宝します。
また、コミュニケーション能力が高い人材であれば、たとえ新人であっても営業や広報などの対外的セクションで、すぐに活躍できる余地があります。それ以外のセクションでも、社内の円滑なコミュニケーションに一役買い、部署間の風通しがよくなり、会社全体のポテンシャルも引き出される可能性があります。
たしかに、優秀な即戦力人材も魅力的です。しかし、転職市場での獲得競争に巻き込まれて、採用活動が疲弊するおそれもあります。その点、ポテンシャル採用ならば、じっくりと優秀な人材を有効な戦力へと育てていくことが可能なのです。すでに大きく花開いている人材の争奪戦に加わって、成功すればいいのですが、うまくいかずに手間ばかりかかって消耗させられるリスクもあります。それよりも、今は目立たなくても将来性の高い「種」をいちはやく拾い上げ、育て上げて花を咲かせる可能性も人材採用の選択肢に加えたほうが、会社の将来にも有利になりえます。
また、ポテンシャル採用の件数を増やすと、必然的に従業員の年齢層も若返り、社内の雰囲気も活性化することもあります。企業上層部においても、若い人材に対する期待感やリスペクトの気持ちを自然と持つようになるでしょう。
一般的に、ポテンシャル採用が通用するのは、20代までといわれています。30歳を超えたなら、異業種への転職でもない限り、過去の実績で勝負できなければアピール力不足となるのもやむをえません。
即戦力人材をキャリア採用する場合と比べて、たしかにポテンシャル採用では初期の人件費が安く済みます。ただし一方で、社員教育のコストがかかります。ここには経済的なコストだけでなく、期間的なコストも含まれると考えるべきでしょう。
ポテンシャル人材である以上、会社が期待するレベルにまで成長するのは、どうしても時間を要します。そして、ここにもリスクが潜んでいます。つまり、ポテンシャルを秘めていると考えて採用したにもかかわらず、思ったように育たないことがありうるからです。
想定どおりのポテンシャルが引き出されないのは、本人の努力不足もあるかもしれませんし、採用段階で会社側の見極めが誤っていた可能性もあるでしょう。
また、社員教育の成果が実り、ポテンシャル人材が期待以上に成長してくれて、いよいよ会社への貢献度が高まるものと思いきや、「もっと、自分の力を試したい」と、別会社に転職してしまうこともありえます。それでは、教育にかけたコストが無駄になってしまいますので、そうした潜在リスクもポテンシャル採用のデメリットとして挙げられます。
そもそも、新卒採用者の3割以上は、3年以内に辞めるといわれています。厚生労働省の「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」によれば、2014年3月卒の新入社員のうち、1年目での離職率は12.2%、3年目までの離職率で32.2%との統計が示されています。ポテンシャル採用では、教育によって潜在能力を引き出すだけでなく、職場での居心地のよさや使命感、魅力の醸成なども行うことで、新入社員の定着率を上げて教育コストを回収する努力も必要となります。

ポテンシャル採用は、優秀な人材を低コストで採用することができるため、採用活動に割ける資本の比較的少ない企業でも実行できる「弱者の戦略」だともいわれます。
実際に大きなポテンシャルを秘めている新入社員を見極め、採用して引き当てることができれば、その費用対効果は高く、会社の成長にも大きな後押しとなるでしょう。
その一方で、前述のようにポテンシャルを引き出す社員教育がうまくいかずに、コストばかりかかってしまうリスクがあるのもたしかです。そのため、ポテンシャル採用は新人教育に対するコストを十分にかけられる資本的余裕のある企業が参入する「強者の戦略」といえる一面もあります。
将来的に大きく成長する可能性を感じさせる人材こそが、ポテンシャル人材です。
前述の通り、コミュニケーション能力が高い人材は、組織の中でスムーズな意思疎通を行う潤滑油のような存在になれますし、営業などの部署に配属すれば売上げの向上にも貢献する可能性が高いです。また、論理的思考力が高い人材も、「1を聞いて10を知る」理解力を秘めていますし、新しい問題に既存の知識を当てはめて解決しようとする地頭のよさがありますので、ポテンシャル人材として評価されることが多いです。
また、学生時代に何か具体的なアクションを起こしている活動的な人材も、ポテンシャル採用の期待が持てます。「○○がしたい」と希望を述べるだけでなく、実際に手を動かして何らかの成果物を創り上げていたり、周囲を取り巻く状況を変えるために他人へ働きかける行動を起こしたりしている人材は、採用後のポテンシャルを秘めている可能性が高いです。
ただし、行動は起こしているけれども、誰かの指示に従っているだけだったり、周囲に流されているにすぎないエピソードは、ポテンシャルの見極めにおいて消極的に評価される可能性があります。
まとめ即戦力人材の採用において、企業間の競争が激化するにつれ、ポテンシャル採用の必要性や有効性が高まっています。他社に先駆けて、有能な人材をいちはやく採用して自社内で教育し、成長を促すことで、採用競争から距離を置き、採用コストを下げられるメリットがあります。ただし、教育コストが高まるデメリットを忘れてはなりません。両コストを勘案しながら、効果的なポテンシャル採用を目指したいものです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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