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令和3年度の税制改正で、電子帳簿保存法などの改正が行われました。帳簿書類を電子で保存する際に、どのような手続きを進めればいいのかについて、大きな見直しをしています。
しかし改正電子帳簿保存法は、世間的な認知度が低いのも事実です。とある調査によれば、約80%の回答者が、「国税関係書類の改正電子帳簿保存法に対応できていない」と答えています。
そもそもこの法律が、国税関係書類全般(見積書や納品書など)に適用されることを知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、改められた電子帳簿保存法について解説します。
目次【本記事の内容】
そもそも電子帳簿保存法とは、「紙での保存が義務付けられている帳簿書類について、一定の要件を満たせば電子データで保存できること」を定めたものです。
電子帳簿保存法によって認められている保存法は、「帳簿保存」「スキャナ保存」「電子取引」の3種類になります。
帳簿保存は、会計ソフトなどを使って、電子データとして作成した帳簿です。最近では紙ではなく電子で書類を発行する例も増えています。決算書類や自社で発行した書類の控えなどが、帳簿保存に該当するものです。
スキャナ保存とは、その名前の通り、画像によってデータを保存することです。たとえば紙の領収書や請求書などを受け取った際に、スマートフォンなどのカメラで撮影したり、スキャンに通したりします。「紙→何らかの画像データ」という流れであれば、スキャナ保存に該当するのがほとんどです。
電子取引とは、電子で授受したデータをそのまま保存することです。たとえばEメールのやり取りや、何らかの情報をネット上からダウンロードしたような場合は、こちらの電子取引に当たります。
書類を電子データで保存すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。まず代表的なのは、印刷や郵送などにかかるコストの削減です。たとえば、紙で請求書を発行する場合は、それを印刷し、請求先に送付しなければなりません。また紙であれば、社内のスペースを使って物理的に保存しなければならないため、保管コストもかかります。こうした様々なコストを削減できるのが電子保存の魅力です。
さらに電子データとして保存すれば、参照性が高まるため、「過去の書類を検索するためにかかる時間」が短くなります。紙で保存している場合は、保管場所から目当ての書類を探し当てなければなりませんが、電子データとして保存するのであればその心配はありません。
他にも社内DXやテレワークの推進など、次世代的な取り組みを行うためにも、電子データの保存が大いに役立ちます。利便性が高い電子保存だからこそ、そのためのルール(電子帳簿保存法)の整備が重要になります。
令和3年度の税制改正で、どのような改正がなされたのかについて確認しましょう。
まずは、電子帳簿保存の区分に関する改正事項です。分かりやすい改正点は、「税務署長の事前承認制度が必要なくなったこと」でしょう。
これまで電子的に作成した国税関係帳簿を保存する場合、事前に税務署長の承認が必要となっていました。しかし、この事前承認制度が廃止され、事業者への負担が軽減されています。この他にも「一部の電子帳簿の過少申告加算税の軽減措置」や「複式簿記に従って記録されるような、最低限の要件を満たす電子帳簿の保存が可能」などの整備がなされました。
次に、スキャナ保存に関する改正事項です。まずは電子帳簿保存の区分と同じく、税務署長の事前承認制度が廃止されています。また「タイムスタンプ要件や検索要件などの緩和」「適正事務処理要件の廃止」も大きなポイントです。さらにスキャナ保存されたデータに不正があった場合、重加算税が10%加重されるようになっています。
最後に、電子取引に関する改正を確認します。まずは、スキャナ保存と同様、タイムスタンプ要件や検索要件が緩和されました。また以前は、所得税や法人税などの出力書面で、電磁的記録の保存に代えられる制度があったものの、今回の改正で廃止されています。
さらに電子取引の取引情報に関わるデータに、隠蔽または仮装された事実があった場合は、重加算税が10%加重されるようになっています。基本的には、スキャナ保存と同じような趣旨の改正が行われたと理解しておきましょう。
今回は電子帳簿保存法の基礎知識や、その改正内容について取り扱いました。冒頭でも触れたように、改正電子帳簿保存法は、とても重要度の高い法改正ながらあまり浸透していないのが事実です。
改正電子帳簿保存法への対応方法が決まっていない企業もあり、頭を悩ませている担当者も多いのではないでしょうか。改正法に対応するためには、まず改正電子帳簿保存法を深く理解するのが重要です。
昨今の経済社会のデジタル化は著しく、企業全体で取り組まなければならない事項も多くあります。改正電子帳簿保存法について学び、自社の対応方法を考えてみてはいかがでしょうか。
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