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コロナ禍で悪化した企業業績が回復傾向にあることから、人事院は、2022年の国家公務員給与とボーナスを、民間水準に合わせるため、3年ぶりに引き上げる方針を固めました。
人事院は毎年、民間企業の月給やボーナスの支給状況を調べ、国家公務員と民間企業の賃金格差を解消するため、国家公務員の賃金を民間水準に合わせるように勧告しています。
8月1日に出された国家公務員給与勧告は、ボーナスの支給月数を少なくとも0.1カ月引き上げ、年4.4カ月以上というもので、引き上げ勧告は3年ぶりとなります。合わせて月給についても民間企業並みに引き上げる方針です。
これで民間企業と公務員の賃金の差は、平均1,000円未満となるようです。しかし、月給引き上げについては、すべての公務員を対象に民間の基本給に相当する俸給表を改定することは難しいため、初任給の改定を含め若年層のみとすることで調整しています。
ところで、民間企業の場合は、賃金アップやボーナス支給額は、労働者側が経営者側に交渉しますが、公務員に交渉権はなく、法律で算定基準が決められています。算定基準は、人事院勧告によって法律が改正されることで変わります。
では、人事院はどのような基準で給与やボーナス支給額の改定を勧告しているのでしょうか。給与については、国家公務員と民間の4月分の給与額に、どのくらいの差があるのかを調査します。
ボーナスについては、前年8月から当年7月までの民間のボーナス支給実績を調査・比較し、支給額の差がある場合は引き上げを勧告しています。
2022年夏の国家公務員のボーナス平均支給額は58万4,800円でした。支給月数は2.12カ月で、減少額は2021年より11.5%減の約7万6,300円となり、過去最大の減少率と減少額になりました。
一方、日本経済新聞社の「2022年夏のボーナス調査」によると、全産業の平均支給額は前年比10.47%増の85万3,748円で、3年ぶりに過去最高を更新しています。
民間企業のボーナス支給額が大幅にアップしたのは、コロナ禍で制限されていた経済活動が再開したことが影響しています。にもかかわらず、公務員のボーナス支給額が減少しているのはなぜでしょうか。
それは公務員の給与やボーナスは、民間の支給実績を基に算定基準が決められるからです。
そのため、実際の景気動向とは、どうしてもタイムラグが生じることになってしまいます。
つまり、世の中が景気回復傾向に向かい、賃上げやボーナスの大盤振る舞いで盛り上がっていても、公務員の給料やボーナスが上がるのは、やや遅れることになります。逆に景気が冷え込み、ボーナスを中止する企業が増えても、公務員のボーナスがなくなることはありません。
ところで、民間企業なら、それぞれの業績や成果によってボーナス支給額が変わります。成果によって変わるのは国家公務員も同じですが、国家公務員のボーナスは「勤勉手当」と「期末手当」で構成されています。
一律に支給となるのが期末手当で、勤務実績に応じて額が決まる勤勉手当です。今回の勧告は勤勉手当のみの引き上げとなりそうですが、何やら春闘で企業側がベースアップの要求に難色を示す姿勢と重なってしまいます。
ともあれ、公務員の給与水準は、民間企業の賃上げにも影響するだけに、その後の成り行きを注意深く見守りましょう。
今回の人事院勧告は、若手公務員に手厚く配分する方向となりました。その背景にあるのは人材確保に重点を置いているからです。不況になればなるほど、公務員人気は高くなりますが、人手不足の影響は公務員にも及んでいるということでしょうか。

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