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平成28年版労働経済白書が公表されたが、その中で気になったのが会社員の61.1%が「管理職以上に昇進したいとは思わない」と回答し、「管理職以上に昇進したい」の38.9%を、大幅に上回っていることだ。
これは、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が2月から3月にかけて、正社員(12,355人)を対象に実施した調査データを、厚生労働省が分析した結果わかったことだが、気になるのがその理由である。
昇進を望まない理由(複数回答)で最も多かったのが、「責任が重くなる」が71.3%で、「業務量が増え、長時間労働になる」が65.8%、「現在の職務内容で働き続けたい」と「部下を管理・指導できる自信がない」が57.7%で続いている。
業務量が増えることへの懸念や、長時間労働やマネジメント能力についての不安など、管理職の負担が増えていることが背景にあるようだ。
この、「管理職への昇進希望」については、今回初めての調査のため、過去との比較はできないが、管理職への昇進を望まないのが6割を超えるというのは、ショッキングな数字でもある。
また、「管理職への昇進希望」と同様、今回初めての調査項目となったのが、正社員と同じ待遇で勤務地や職務、労働時間などを限定して働く「限定正社員」についてである。
限定正社員を希望するのは女性が男性のおよそ2倍となる47.1%で、その理由は「仕事と育児の両立」だった。
平成28年版労働経済白書は、「誰もが活躍できる社会の実現と労働生産性の向上に向けた課題」がテーマとして取り上げられているが、中長期的観点から労働経済の動向などの分析も行っている。
社外研修や社員の自己啓発に費用をかけた企業と、そうでない企業を比べると、翌年の売上高や労働生産性が向上するとの分析も紹介し、人材育成の重要性を指摘している。社員のモチベーションが高いのは、能力開発に積極的な企業のようで、管理部門の役割は、ますます増えることになりそうだ。
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