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近年、企業内弁護士が急増しています。
かつては社外の弁護士と顧問契約を締結するのが一般的でしたが、弁護士を直接雇用する企業が大幅に増えているのです。
では、実際に企業内弁護士はどの程度増えているのでしょうか?
また、仮に企業内弁護士を雇用する場合、どのくらいの年収を想定すればいいのでしょうか。?
今回は企業内弁護士の最新動向について詳しく解説します。
企業内弁護士はこの20年でどれだけ増加したのか、実際のデータを確認してみましょう。
2001年:66名
2011年:587名
2021年:2,820名
(日本組織内弁護士協会(JILA)「企業内弁護士数の推移(2001年〜2021年)」)
過去10年間で企業内弁護士数は5倍近く増え、20年間で見ると40倍以上に急増していることがわかります。
また、企業内弁護士を多く抱える企業を比較すると、過去20年間で次のような変化が見られます。
| 【2001年】 | 【2011年】 | 【2021年】 |
|---|---|---|
| 1位:メリルリンチ日本証券/8名 | 1位:三菱商事/14名 | 1位:ヤフー/42名 |
| 2位:ゴールドマン・サックス証券/6名 | 2位:みずほ証券/11名 | 4位:アマゾンジャパン/24名 |
| 3位:日本アイ・ビー・エム/6名 | 4位:パナソニック/9名 | 4位:LINE/24名 |
(日本組織内弁護士協会(JILA)「企業内弁護士を多く抱える企業上位20社」)
20年前は主に外資系金融機関が企業内弁護士を多く抱えていたのに対して、現在ではIT企業が上位に名を連ねているのです。1社あたりの企業内弁護士数も増加しており、数十名もの企業内弁護士を抱える企業もみられます。
このように、企業内弁護士が過去20年で増加傾向にあることは明白であり、幅広い業種で企業内弁護士を採用するケースが増えていることがわかります。
企業内弁護士が急増した要因として、主に次の3点が挙げられます。
●規制緩和の推進
規制緩和が進んだことにより、かつては官庁に相談していた企業が自ら法的判断を下す場面が増えました。これは企業の負う法的リスクが増したことを意味します。コンプライアンス経営の強化に向けて、法務部門をいっそう充実させる必要に迫られているのです。
●グローバル化の進行
産業のグローバル化が進んだことに伴い、海外企業との取引や組織再編、M&Aが増加しました。法務は複雑化の一途をたどり、迅速な対応を迫られる場面が増えたといえるでしょう。社外の弁護士に都度相談するのではなく、弁護士を直接雇用して対応を迅速化するとともに法務リスクを軽減する狙いがあると考えられます。
●司法制度改革の影響
司法制度改革により、弁護士数が増加したことも大きく影響しています。弁護士の就職先として法律事務所以外の働き口が求められるようになり、企業内弁護士として活躍する道を選ぶ弁護士が増えているのです。企業内弁護士は雇用が安定していることから、弁護士にとって男女を問わず魅力的なキャリアの選択肢になりつつあるといわれています。
企業内弁護士を採用する場合、給与はどのように設定すればよいのでしょうか。下図は、企業内弁護士396名から得た回答をまとめたものです。最も割合が高かったのは「年収750〜1,000万円未満」となっており、年収1,000万円未満が半数以上を占めています。

一方、弁護士経験年数別に見ると、年収1,000万円を超える弁護士の多くは経験豊富な人材であることがうかがえます。
・5年未満:500〜750万円未満
・5〜10年未満:750〜1,000万円未満
・10〜20年未満:1,000〜1,250万円未満
・20年以上:1,500万円〜5,000万円未満
(日本組織内弁護士協会(JILA)「企業内弁護士に関するアンケート集計結果(2021年3月実施) )
企業内弁護士を採用する際には、年収相場と弁護士経験年数を踏まえて報酬を決定することが大切です。
企業内弁護士数が急増していることに加えて、その男女比にも変化が見られます。下記は、企業内弁護士の男女比を年代別に示したものです。
|
|
女性 |
男性 |
|
2001年 |
19.7% |
80.3% |
|
2011年 |
39.0% |
61.0% |
|
2020年 |
40.7% |
59.3% |
(日本組織内弁護士協会(JILA)日本組織内弁護士協会による統計資料 )
2020年時点で女性の企業内弁護士は全体の約4割に達しています。正社員として安定した収入を得られることに加え、ワークライフバランスを実現しやすい点や企業の福利厚生を活用できる点が、女性の弁護士のキャリア形成に寄与していると考えられるのです。
かつてはごくひと握りの外資系企業や大企業のみが企業内弁護士を雇用していましたが、今日では幅広い業種・事業規模の会社が企業内弁護士を採用するケースが見られます。
規制緩和や産業のグローバル化に伴い、企業法務は複雑化の一途をたどっています。
コンプライアンス経営を実現する上で、企業内弁護士の必要性が高まっているのです。
現状では社外の弁護士に委託している企業も、今後は企業内弁護士を採用するケースが出てくるかもしれません。
企業内弁護士の採用を検討する際は、ぜひ本記事で紹介した資料を役立ててください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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