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日本でも、欧米諸国で主流のジョブ型雇用を採用する企業が増えつつあります。求職者はこの流れをどのように受け止めているのでしょうか。
ジョブ型雇用とは、職務内容や報酬、労働時間、勤務地などの労働条件を明記した雇用契約を作成し、求職者と合意の上で労働契約を結ぶという、欧米諸国の標準的な雇用形態です。
企業が求める職務内容がはっきりしているため、それに見合うスキルを有する応募者が集まりやすく、採用後のミスマッチも少なくなります。また、企業側にとっては、より専門性の高い人材の採用もしやすくなります。
一方、日本では、新卒一括採用、年功序列、終身雇用を前提とした、職務や勤務地を限定せずそれぞれの能力に応じて職務を割り当てていくメンバーシップ型雇用が、長らく続いてきました。
新卒一括採用で社員を教育し、社内のさまざまな部署を経験させるジョブローテーションによって、いわゆるオールラウンドプレーヤーを育成するというものです。
このジョブ型雇用とメンバーシップ雇用は、求職者にとっては、どちらがいいのでしょうか。
メンバーシップ型雇用では、会社が仕事に必要となる技術や知識を教育してくれるわけですから、学生時代に仕事の方向性を決める必要はありません。
しかし、それが機能していたのは、右肩上がりの高度経済成長だったからです。低成長と少子高齢化時代のこの時代には、時間をかけて社員を育成していく余裕がなくなっています。
また、日本の労働生産性は、先進7か国で最低水準です。長時間労働の是正やワークライフバランスの重視などによって、労働生産性を高めていかなければ、グローバル競争を勝ち抜いていくことも難しくなっています。
さらに、深刻なのが労働力不足です。それを補うためには女性や高齢者の登用や、外国人労働者などを含めて幅広く人材を募る必要があります。報酬やポストが年功序列で決まるような日本型の雇用システムでは限界があります。
国際競争力を強化するためにも、また、多様な人材を活用していくためにも、メンバーシップ型雇用の見直しが必要といえるでしょう。
さて、この雇用システムに対する受け止め方ですが、マイナビの「ジョブ型雇用と働き方への意識調査」によると興味深い結果がでています。現在の職種のまま、ジョブ型とメンバーシップ型のどちらを選ぶのかという問いに、全年代を通した結果では、ジョブ型が24.6%、メンバーシップ型が32.1%と、メンバーシップ型の方がやや上回る回答でした。
しかし、年代によって受け止め方は違うようです。調査によれば、20代はジョブ型、30~50代ではメンバーシップ型を支持する割合が高くなっています。一方、全年代の4~5割が「分からない」と回答していることから、働き方の変化に戸惑っている様子もうかがえます。
雇用形態も、働き方も、そして産業構造そのものも、日本はいま転換期に差し掛かっているといえます。働く者にとって、ジョブ型とメンバーシップ型のメリット・デメリットを踏まえ、自分にはどちらの雇用形態が適しているのかを、慎重に見極める必要がありそうです。
ジョブ型は、求められる職務のスキルが重要視される「仕事に人を合わせる採用」で、メンバーシップ型は「仕事に人をつける採用」となります。一気にジョブ型へ移行するかどうかは未知数ですが、採用する側の企業も、採用される側の求職者も、来るべき時代にふさわしい働き方を意識する必要があるのではないでしょうか。

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