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経済のグローバル化やビジネス領域におけるIT化が進む中、企業には柔軟な発想に基づく組織変革や経営戦略が求められるようになっています。しかし、実際に企業に変革をもたらすには、それを発案・実行に移せるマネジメント人材が必要です。そのような人材はどのように育成すればよいでしょうか。
今回は日本企業に不足しがちといわれているマネジメント人材について取り上げ、詳しく解説していきましょう。
ヒト・モノ・カネという企業の経営資源を、経営環境に合わせて合理的に配分していくには全社的な視点から企業のあり方、方向性を考えることができるマネジメント人材が欠かせません。ここでいうマネジメントとは、大きく分けて3つの構成要素から成り立っている概念です。
まず一つ目は経営戦略です。戦略とは企業の事業・組織のあり方について複数の選択肢から適切な意思決定を行うこと・取捨選択を行うこと、と言い換えることもできます。戦略的意思決定を誤れば企業に大きな損害を与えるため、経験・能力のある人材が担うことが必要です。
二つ目は経営管理です。経営管理とは企業が事業目標を達成するための計画策定を行い、それを実行するための活動をモニタリングし、改善のための調整を行う一連のプロセスのことをいいます。経営管理の内容としては財務管理、生産管理、人事管理、販売管理などがあります。
三つ目はマネジメント人材です。上記の経営戦略と経営管理を行うことができる人材がなければ、企業におけるマネジメントは成立しません。しかし特に日本企業においては、マネジメント人材が育ちにくい環境にあるのが実情です。
経営戦略や経営管理という言葉を聞くと、それは経営者・トップの仕事と感じる方も多いかもしれません。戦略や管理は組織の頂点にある人が行うもので、それ以外の人間はそんな仕事・責任をしなくてよいというわけです。
多くの日本のビジネスパーソンがこのように感じるのは、むしろ当然ともいえます。というのも大半の日本企業では社員に求められるのは日々のオペレーションワークで、自分の担当している仕事に集中し、そこで一定の成果を出せば評価され昇進・昇給を実現できるからです。
日本では高度成長期以降、自分が所属する部・課に長年勤め、利益貢献し続けた人が出世するという年功序列が基本となっています。その頃は日本経済全体が成長過程にあり、各企業はその波に乗るだけで企業成長を実現できた時代でした。その場合、企業にとって必要となるのは、与えられた日常業務の中で成果を出せる、組織に忠実な「オペレーション人材」だったのです。
しかし現在、日本全体の経済成長は期待できなくなり、各企業は成果を出せる事業・組織を自らの努力・創意工夫によって構築する必要性が生じています。このような時代、企業が必要とするのは自ら考え、発案し、適切な意思決定を行えるマネジメント人材です。どのような判断を行うことが企業の成長につながるのかを常識にとらわれずに考察し、必要があれば企業・組織に変革を生じさせられる人材が求められます。
日本企業、特に古くから業界内で確固たる地位を築いてきた老舗企業の場合、高度成長期の組織体系のままで引き続き経営を行っていることが多く、環境としてマネジメント人材が育ちにくい状況です。こうした企業では日々のオペレーションの中で成果を出した人が出世し、年齢が上がるとやがて管理者・経営トップ層へと上りつめます。
しかしながら、出世したオペレーション人材がマネジメントの能力を持つとは限りません。企業・組織の重大なかじ取りを任されたとき、マネジメント能力が不足しているがゆえに管理者・経営トップ層として成果を出せないという恐れもあります。
そのような事態を防ぐには、企業としてマネジメント人材を育成し、評価する仕組み作りが欠かせません。ここで一つポイントとして押さえるべきなのは、マネジメントの能力は一朝一夕では身につかないという点です。
例えば年功序列型の企業であれば、日々のオペレーションでコツコツと成果を出していると、40~50代で一つの部署を任される部長クラス、あるいは役員など経営トップ層へと出世するでしょう。しかし、この年齢になってからあわてて企業内研修や社内教育でマネジメントの能力を高めようとしても、すでに遅いといえます。オペレーションを遂行する力はあってもマネジメントの力がないために、企業組織に重大な損害を与える意思決定をするかもしれません。
マネジメント人材の育成に力を入れている欧米の企業、あるいは一部の先駆的な日本企業では、キャリア候補生は20代のうちから海外法人や工場の生産現場、営業拠点などでマネジメントの現場に立たされています。組織全体に関わる意思決定の経験をするわけですから、場合によっては修羅場となる状況にも直面するでしょう。しかしそうした経験の中で成功体験を積み重ね、マネジメントの能力を鍛えることができます。
そのため企業内でオペレーション人材ではなくマネジメント人材を育成するなら、社員に対して20代からマネジメント経験を積ませ、そこで成功を収めた人材を昇進させるという仕組み作りが必要といえるでしょう。管理能力・リーダーシップを求められるポジションでどれだけ成果を出せるのか、という視点のもとで若い人材を育成・評価し、そこから重要ポジションを任せられる人材を年齢にとらわれずに抜擢していくわけです。
日本全体の経済成長に期待ができなくなった現在、各企業は生き残りをかけて戦略・組織の刷新、経営革新が求められています。そのような変革の役割を担えるのは、通常業務の中で成果を出すオペレーション人材ではなく、経営戦略・経営管理という視点から合理的・創造的な意思決定を行えるマネジメント人材です。
企業におけるマネジメント人材の育成は管理職・トップ層になってから行うのでは遅く、欧米企業や一部の先駆的な日本企業のように、20代のうちから行うのが望ましいでしょう。若いうちからマネジメントの経験・成功体験を積み、能力を磨くことが重要といえます。

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