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2021年1月中旬現在、新型コロナウイルスの感染流行は終息の兆しが見えない状態です。感染が他人事ではない今、もし自分が感染して仕事を休むことになったら、会社から給与や休業手当は出るのでしょうか? また、総務担当者は自社従業員が感染した場合、給与や休業手当の支払いについてどのようにすべきかご存じでしょうか?
本記事では、従業員が新型コロナウイルスに感染したときや感染が疑われるときに休業した際、給与や休業手当をどうするべきかについてご説明しましょう。
2020年2月1日、新型コロナウイルス感染症は指定感染症として定められました。これにより、労働者が同感染症に感染していることが確認された場合は、感染症法により、都道府県知事が就業制限や入院の勧告などを行えるようになりました。この“都道府県知事が行う就業制限”により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられます。つまり、その休業に対して企業が法的に責任を取る必要がないため、従業員に給与や休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払う必要はない、とされているのです。
しかし、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当する場合は、休業手当を支払う必要があります(給与ではありません)。例えば、従業員の新型コロナウイルスへの感染が未確定で、厚生労働省などが示している判断基準で「職務の継続が可能」な状態でも、企業の自主的判断で休業させる場合は休業手当の支払い対象となります。
なお、企業が休業手当を支払った場合、支給要件に合致すれば、雇用調整助成金の支給対象になります。
また、企業によっては、病欠時の給与の補償が就業規則などで定められているところもあります。まずは、自社の制度を確認してみましょう。
新型コロナウイルス感染に関する休業手当について、その条件は①感染確定(検査などの結果、確実に感染していることが判明) ②感染未確定(検査の結果がなく、発熱などの症状がある状態)の2パターンに大きく分かれます。さらに、(A)都道府県知事が行う就業制限 (B)企業の自主的判断で休業 (C)従業員の自主的判断で休業の3つに分けられます。これらの条件によって、休業手当支払いの有無が異なりますので注意しましょう。以下が主なパターンです。

<ポイント>
・感染確定
・都道府県知事が行う就業制限により従業員が休業する
<結論>休業手当を支払う必要はなし!
新型コロナウイルスに“確実に”感染しており、都道府県知事が行う就業制限によって従業員が休業する場合は、前述のとおり「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないとされ、企業は従業員に休業手当を支払う必要がありません。
<ポイント>
・感染者との接触の恐れがあるが感染未確定
・厚生労働省の公式サイト掲載の判断基準(※)や、「帰国者・接触者相談センター」で相談した結果を踏まえて、職務の継続が可能
・企業の自主的判断で休業させる
<結論>休業手当を支払う必要はあり!
各基準で「職務の継続が可能」と出ているうえで、企業が自主的判断で従業員を休業させる場合は、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまるため、休業手当を支払う必要があります。
※「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について 問1「熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか。」の記載内容
<ポイント>
・発熱などの症状がある(感染未確定)
・従業員の自主的判断で休業(企業からの休業指示はなし)
<結論>休業手当を支払う必要はなし!
新型コロナウイルスに感染しているかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるために従業員が自主的に休むことがあるかもしれません。その場合は、通常の病欠と同様に取り扱い、病気休暇制度を活用すれば大丈夫です。
<ポイント>
・発熱などの症状がある(感染未確定)
・企業の自主的判断で休業させる
<結論>休業手当を支払う必要はあり!
例えば発熱などの症状だけでも一律に従業員を休ませるなど、企業の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。
以上が、“新型コロナ感染”パターン別で見る休業手当の有無です。
もし、従業員が被用者保険に加入しており要件を満たしていれば、各保険者から傷病手当金が支給されます。主な支給条件は、業務外の事由による病気やケガの療養のために、連続する3日を含む4日以上休業し、休業中は給与の支払いがないことです。つまり、新型コロナウイルスに感染して休業した従業員は、休業手当は支払われませんが、被用者保険に加入していれば傷病手当金を受給できる可能性があります。
また、業務や通勤が原因で新型コロナウイルスに感染した場合は、労働災害や通勤災害と認定され、療養費や休業補償の支払い対象となります。ただし、認定されるためには、感染経路の特定などの調査が行われ、労力や時間が費やされるのは理解しておきましょう。
新型コロナウイルスの感染は、いつ自分の身に起こるかわかりません。自分や自社従業員が感染もしくは感染の疑いがある場合、休業手当や独自の病欠給与補償、傷病手当金、療養費などの支払いが発生する可能性があります。早めに自社の制度などを確認し、いざというときのために備えておきましょう。
※参照:厚生労働省公式サイト「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け) 4 労働者を休ませる場合の措置(休業手当、特別休暇など)」。2020年11月13日時点版。
※本記事の内容を参考にする際は念のため専門家や関連省庁へのご確認ください
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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