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法人事業税は、法人が納付すべき税金の一つです。ただ、同じように「法人」の名が付く税金として、「法人税」や「法人住民税」などもあります。
法人事業税はこれらの法人の名が付いた税と、どのような違いがあるのでしょうか。個人として支払う税金とは異なり、法人に納付義務のある税金の仕組みは少し複雑です。
そこで今回は、法人事業税とは何かを説明した上で、法人税・法人住民税との違いについて詳しく解説します。
法人事業税とは、株式会社などの法人が得た所得に対して課せられる税金の一つです。原則として法人の事業所が立地している都道府県に対して納付を行います。同じ法人の名前が付く税でも、法人税が国に対して治める国税であるのに対し、法人事業税は地方税です。どちらも法人に支払い義務のある税金ですが、納める先に大きな違いがあります。
都道府県が法人事業税として得た税収は、自治体内における道路の整備、消防、警察といった公共サービスに充当されます。地方行政を維持するために徴収されるわけです。
この法人事業税の大きな特徴として、税金であるのに財務諸表上は経費として計上できるという点をあげられます。なお、法人の経営が悪化し、所得が赤字となった場合、課税対象とはなりません。
実際の法人事業税は「法人の所得×都道府県が定めている法人事業税率」で計算されます。法人事業税率は課税対象である法人、法人の所得状況、事業の開始年度などによって変わるため、一律には論じられません。以下では、一例として東京都のケースを紹介しましょう。
東京都において、2017年(平成29年)4月1日~2019年(令和元年)9月30日に普通法人に対して課せられた法人事業税率は、次の通りです。
・課税対象となる所得が400万円以下の法人・・・3.4%
・課税対象となる所得が400万円~800万円以下の法人・・・5.1%
・課税対象となる所得が800万円超の法人・・・6.7%
そして2019年(令和元年)10月1日からの税率は、次の通りです。
・課税対象となる所得が400万円以下の法人・・・3.5%
・課税対象となる所得が400万円~800万円以下の法人・・・5.3%
・課税対象となる所得が800万円超の法人・・・7.0%
東京都では2019年10月1日から、法人事業税が0.2~0.3%ほど上昇しています。
一定の期間ごと、さらに課税所得ごとに法人事業税率は変更するので、その都度、各法人は税の計算方法を見直す必要があるわけです。
なお、法人事業税に対しては、資本金が1億円以上となる企業については、「外形標準課税」と呼ばれる付加価値割と所得割などが法人事業税に加算されます。
外形標準課税は、法人の所得だけでなく資本金や付加価値、従業員数、床面積のような活動量全体を示す指標に基づき、より客観的に課税すべきとの考えから、2004年(平成16年)4月1日に導入・施行されました。
外形標準課税は所得とは関係なく徴収される税であるため、赤字企業であっても状況次第では税負担が増える恐れがあります。
では、法人事業税と法人税、法人住民税にはどのような違いがあるのでしょうか。
法人税と法人事業税は、先述した国税と地方税という違いに加えて、課税対象となる法人に大きな違いがあります。法人税が課税されるのは、企業などの普通法人、農協などの協同組合などで、公共性の高い事業を行う公益法人などは課税対象外とされます。
一方、法人事業税は、普通法人だけでなく公益法人も課税対象です。また税額の計算方法も異なり、法人税の場合は「課税対象となる所得×法人税率-控除額」で決定されます。
さらに法人事業税は、法人住民税とも異なる点が多いです。法人住民税とは法人の事業所が立地する自治体に対して納付する地方税のことで、都道府県民税と市町村民税とがあります。税としての基本的な考え方は、県民・市町村民が納付する住民税と性質は同じです。法人の所得ではなく、「自治体内に立地していること」に対して課税される税であるため、赤字企業に対しても課税されます。
法人住民税の具体的な税額は、自治体ごとに税率が変わる「法人税割」と、法人の資本金や雇用している労働者数に応じて決定する「均等割」を合計した金額によって決まります。計算式で表記すると「自治体ごとに定められている法人税割+均等割」です。
いわゆる「法人税等」に含まれる税には、法人税、法人住民税、そして法人事業税があります。しかし、同じ法人に課せられる税金であっても、対象となる法人、課税額の計算方法などは大きく異なるので注意が必要です。
なお、法人税等の納付期限は、各法人が定める事業年度ごとに変わってきます。事業年度が終わった日の翌日から2ヵ月以内に納税を行わないと延滞税が発生するので、法人の経営者・経理担当者の方は気をつけましょう。
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