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総務省統計局は「科学技術週間」にちなんで、毎年、日本の科学技術に関する研究活動の実態を調査していますが、2018年度の科学技術研究費の総額と、企業の研究費は、過去最高を記録したことを発表し、研究を実施している企業の売上高も紹介しています。
科学技術のレベルが、その国の未来を左右するとされています。“科学技術立国”を掲げて、高度成長を遂げてきた日本ですが、ここにきて科学技術のレベル低下が懸念されています。
科学技術のレベルを推し量る指標の一つとなるのが、科学技術にかける費用です。科学技術研究調査は、科学技術振興に必要な基礎資料を得ることを目的に、毎年、調査を行っています。2018年度の科学技術研究費の総額は19兆5,260億円、企業の研究費は14兆2,316億円となり、いずれも過去最高となりました。
しかし、アメリカや中国と比べると、研究費の総額は半分以下です。いま、科学技術の分野で注目を集めているのは、“科学技術強国”の建設を掲げて莫大な資金を研究につぎ込んでいる中国で、アメリカに迫る勢いで成長を続けています。
科学技術分野の研究費では、中国に大きく差をつけられている日本ですが、生命科学や化学、物理学などで、ノーベル賞受賞者を今も数多く輩出しています。科学技術によるイノベーションは、経済再生の原動力でもありますから、強化していくことが強く求められます。
その科学技術を支える土台となるのが、基礎研究や応用に取り組む大学や研究機関と、先端技術で新製品やサービスの開発に取り組む企業の研究です。バブル崩壊後、大手企業の研究所は縮小され、大学など研究機関への国の予算も大幅にカットされています。
ただ、企業の研究費は、直近10年間の推移をみると増加傾向を示しています。さらに注目すべきは、研究に取り組んでいる企業の売上高です。研究費と同様に増加傾向で推移し、高い相関関係があることを示しています。
主な産業の研究費と売上高の増減率(2018年度対2009年度)の関係をみると、ほとんどの産業において、研究費と売上高も共に増加しています。
なかでも、2018年度の売上高に占める研究開発費の割合が最も高かったのは、学術研究、専門・技術サービス業が12.43%で、次いで医薬品や医薬部外品などの医薬品製造業が11.05%、複写機や光学機械器具などの業務用機械器具製造業が9.26%と続いています。
また、研究費の伸び率とともに、売上高の伸び率も高くなっているのは、学術研究、専門・技術サービス業、鉄鋼業、繊維工業、ゴム製品製造業、はん用機械器具製造業などです。
その結果、研究開発に取り組んでいる企業の2018年度の売上高は、前年より15.7%増の419兆9,645億円となっています。
積極的に研究開発費を投じ、新技術や新製品開発に取り組んでいる企業の業績が好調なのは、データからもうかがえますが、2018年度の科学技術研究費、企業の研究費は総額が過去最高を記録したといっても、世界水準からみるとかなり低く、日本の科学技術の競争力が低下していることは否めません。
日本経済新聞が、20~40代の若手研究者を対象に実施したアンケート調査(2018年)によると、約8割が「日本の科学技術の競争力が低下した」という回答を寄せています。
それを物語るのが、企業の成長力や技術力を反映する株式の時価総額で、世界の上位を独占するのはアメリカのIT企業で、日本企業ではトヨタ自動車が30位台に入っているものの、その上には、アリババやサムスンなど中国や韓国企業がいます。
かつてのように、科学技術で世界をリードしてきた日本の姿は、もうみることはできないのでしょうか。
グローバル化が進み、企業には短期的に成果を出すために、効率化が叫ばれています。しかし、科学技術研究で成果を出すためには、時間も予算も必要です。国からの予算も削減傾向にあり、景気が不透明ないま、企業の研究開発費も当面は大きな伸びは見込めない状況です。それは、日本のイノベーション力の衰えを映し出すものかもしれません。
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