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政府が旗振り役となって進めている規制推進会議で、人事労務に関する手続きを電子化する方針が打ち立てられました。電子申請義務化とは何か、対象となる法人はどのように選定されるのかなど、基本的な事項から申告の方法まで解説します。
電子申請義務化とは、2020年4月1日より、日本の一部企業で社会保険を電子申告するよう義務化されることを指します。該当法人は資本金で決められています。電子申請義務化を定められている法人の特徴は、以下の通りです。
引用:大法人の電子申告の義務化の概要について|e-Tax - 国税庁
“ 2. 対象法人の範囲(注2)
(1) 法人税及び地方法人税
① 内国法人のうち、その事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額(以下「資本金の額等」といいます。)が1億円を超える法人
② 相互会社、投資法人及び特定目的会社
(2) 消費税及び地方消費税
(1)に掲げる法人に加え、国及び地方公共団体“
従業員数などではなく、資本金で電子申請義務化の対象と定めているので、自社に関連していないか確認しておきましょう。上記の条件を満たす法人である「大法人」に該当するかどうかの判定は、「事業年度開始の日」と定められています。「事業年度開始の日」は、各会社によって異なることになるでしょう。また、2019年9月現在では、電子申請義務化は資本金が1億円を超える法人と定められていますが、今後中小企業にも及ぶ可能性があると考えられています。
電子申請義務化となる対象の申告書類は、内閣府によると以下の通りとなっています。
“
1. 厚生年金保険
・被保険者賞与支払届
・被保険者報酬月額算定基礎届
・ 70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届
・ 厚生年金被保険者報酬月額変更届
2. 健康保険
・被保険者賞与支払届
・被保険者報酬月額算定基礎届
・健康保険被保険者報酬月額変更届
3. 労働保険
・労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書
・石綿健康被害救済法一般拠出金申告書
4. 雇用保険
・雇用保険被保険者資格取得届
・雇用保険被保険者資格喪失届
・雇用保険被保険者転勤届
・高年齢雇用継続給付支給申請
・育児休業給付支給申請
引用:行政手続コスト削減に向けて(見直し結果と今後の方針)-内閣府
電子申請義務化に該当する大法人が、書面によって申告書を提出してしまった場合は、申告書を無効なものとして処理されてしまうため注意が必要です。
それでは、電子申請義務化に該当した大法人は何をすべきなのでしょうか。
1. 届出書を提出する
電子申請義務化の対象となった大法人は、電子申請義務化の対象法人となっている旨を記載した届出書を所轄税務署長に提出しなければいけません。
2. 電子証明書を取得する
電子申請を行うにあたり、必要となるのが電子証明書です。データ化された申請書類の作成者の確認と安全性(改ざんされた書類ではないか)を証明することを目的として発行されます。発行は認証局で行われますが、証明書の有効期間や、電子証明書の取得費用は各認証局で定められているため、該当する認証局に問い合わせなければいけません。
3. ICカードリーダライタや専用ソフトを用意する
マイナンバーカードなどのように、ICカードに既に組み込まれている電子証明書を利用する場合は、電子証明書とICカードリーダライタを用意する必要があります。一方、マイナンバーカード以外の電子証明書を利用する場合は、電子証明書を使う前に専用ソフトをインストールしておかなければなりません。
電子申請義務化に対応できる準備が整ったら、電子申請を実際に行う場合の手順や注意点について確認しておきましょう。申請方法は主に2つに分けられます。
1. e-Gov
e-Govは、電子申請に関わる政府の窓口のことを指しています。この方法で電子申請を行う場合は、申請内容をあらかじめ調べておきましょう。申請データを入力した後、電子証明書を使い署名申請します。e-Govシステムから到達番号が表示されたら申請完了の合図です。
2. 外部連携API対応ソフト
このソフトは、政府ではなく企業によって開発されたものです。このソフトを利用しても電子申告が可能です。e-Govでは事前に準備が必要であること、申請がどこまで進んでいるのかが分からない点が問題視されていました。ところが、API対応ソフトを利用すると、労務会計ソフトなどに入力しているデータから電子申請ができます。利便性に優れたソフトウェアだといえるでしょう。
2つの方法を説明しましたが、お勧めは外部API対応ソフトを利用することです。クラウド上で申請に必要な情報を管理し、申請から完了まで一貫してWeb上で行えます。さらに、マイナンバーの登録なども簡単に行える点も利用するうえではメリットです。注意点は、対応書類や利用料金などが各ソフトウェアによって異なることです。どのソフトウェアを利用するかは、自社の課題に合わせて決めることをお勧めします。
電子申請には、人事労務担当の業務効率を向上させられるという大きなメリットがあります。電子化の流れは急速に進んでいるため、今後は中小企業にも改革の波が来ると考えてよいでしょう。社会保険労務士などのプロフェッショナルに一任するという手もあるため、自社に合った申請プランを慎重に検討しましょう。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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