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「陸の豊かさも守ろう」とは、2030年に向けた「持続可能な開発目標(SDGs)」のNo.14に位置付けられている目標です。SDGsは国連で採択された国家間の取り決めですが、目標達成に向けて各国政府だけが努力するのではなく、NGOや企業など多様な非政府組織も役割を担うよう求められています。
今回は、企業レベルでSDGsの「陸の豊かさも守ろう」に対してどのような取り組みが出来るのかについて、事例を紹介しつつ解説しましょう。
目次【本記事の内容】
2015年に採択されたSDGsは、世界の貧困をなくし、地球を保護し、すべての国の人々が平和と豊かさを享受出来るようになることを目的としたものです。その実現に向けて、計17の目標が定められました。
No.14の目標として位置付けられている「陸の豊かさを守ろう」では、陸上生態系の保護と回復および持続可能な利用、森林の持続可能な管理、土地の劣化阻止等が盛り込まれています。
現在、世界には約175万種の生物が存在するといわれていますが、そのうち絶滅の危機にあることを示す「レッドリスト」(国際自然保護連合が作成)に指定されている野生動物は約2万6,000種。自然の破壊によって住む場所を失い、種全体の存続が危ぶまれている生物を守ることは、人類に課せられた使命ともいえます。
特に世界の陸地の約4分の1を占めている森林は、多くの動植物が生きる場であるため、生物多様性を維持するには保全や回復が欠かせません。
また現在、地球はかつてないほどの土地の劣化に直面しつつあり、干ばつや砂漠化の影響によって年間1,200万ヘクタールの農地が失われ、毎年2,000万トンの収穫される穀物量が減っています。
「陸の豊かさも守ろう」は、こうした問題に対処すべく定められたのです。
SDGsの大きな特徴の1つが、NGOや企業などの非政府組織にも取り組みを要求している点です。日本企業においてもSDGsへの取り組みが進められており、「陸の豊かさを守ろう」に注力しているケースも多くみられます。
企業の取り組み事例として多いのは、森林保全活動と土地の劣化防止活動などで、森林保全活動については、自社のビジネスと結びつける形で実施されているケースが多いです。また、土地の劣化防止活動については、現地の農業の状況を把握しながら、新たな農法や干ばつ被害の軽減化に向けた取り組みが行われています。
外務省のホームページで紹介されている企業の取り組み事例の1つが、フロムファーイースト株式会社が行っているカンボジアの「森の叡智プロジェクト」です。
このプロジェクトは、現地に自生する植物のうちコスメの原料となる植物を多く育てて森を作り、森の生成と経済活動を両立させることを目的としています。
日本から種を持ち込む、あるいは1種類の植物だけを集中して育てるのではなく、自然のままの生態系を守ることを念頭においている点が、同プロジェクトの大きな特徴です。約20種類の草木を種から育てて、既に収穫も始まっています。
この事例は、カンボジアにおける森林減少を抑制することと、カンボジアの人に新たな就労機会を設けることを同時に達成している取り組みとして世界的にも高く評価され、2015年の気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)においても成功事例として発表されました。
また、UCC上島珈琲株式会社は、エチオピアで現金収入を得るために森林を伐採している人に対して、代わりとなる収入源として森林の中で自然に育っているコーヒー豆を収穫してらうという森林保全プロジェクトを実施しています。このプロジェクトで収穫されたコーヒー(ベレテ・ゲラ産コーヒー)は日本でも購入でき、東海道新幹線のワゴン販売用のコーヒーにも採用されています。
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所は、農業の生産性と環境破壊のトレードオフの関係を解消させる「協生農法」の考え方を提唱し、砂漠化が進んだ土地を回復させ、農地として農産物を生産出来る土地にする取り組みを進めています。
協生農法とは、種と苗以外を一切現地に持ち込まず、植物の特性を生かした生態系を作り、生態学的に最適化された植物を生産する露地栽培法のことです。
2015年からアフリカのブルキナファソにおいて、砂漠化が進んで自然に任せての回復が見込めない土地に協生農法が導入され、わずか1年間で砂漠化の逆転に成功したといいます。この成功事例を受けて、アフリカでは協生農法を研究するため研究所も創設されました。
絶滅危惧種が増え、世界的に森林喪失や土地の劣化が進む中、SDGsの「陸の豊かさを守ろう」という目標のもと、多くの企業が独自の取り組みを進めています。CSR(企業の社会的責任)が問われている現在、森林保全や土地・農地の回復に取り組むことは、企業評価の向上につながるでしょう。
現状、SDGsに対して積極的な取り組みを進めていないという企業は、「陸の豊かさを守ろう」の目標に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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